討論 議会報告

平成27年第3回定例会 討論

2015.09.16 : 平成27年第3回定例会(第4号) 本文

◯14番(藪原太郎君)  民主生活者ネットを代表して賛成討論を行います。
本陳情の趣旨は、地方自治を尊重し、基地建設を強行しないよう政府へ求めるものであり、自治体議会として賛成すべきと考え、賛成するものです。その理由の一つは、御存じのように、地方分権一括法により国と地方は対等の関係となったことを考えれば、地方は国に対して積極的に意見を言うべきであり、国が決めたことへ地方が意見を言ってはならないと自粛する必要はない。また、国は地方の意見を無視してはならないと考えるからです。地方の意見を言えないというのであれば、もしこの武蔵野市に基地をつくると国が言い出した場合、国への意見を言ってはならないのかとなります。陳情の際に、武蔵野市に米軍機が墜落した場合、どのようになるかの質問をしました。明快な答弁はありませんでしたが、日米地位協定により米軍は日本のどこでも自由に封鎖できるとあり、武蔵野市だけではなく日本国政府も手を出せないのが実情です。2004年8月の沖縄国際大学での事故以来、日本政府と米軍は日米地位協定の運用を見直し、日本側の原因究明に配慮するケースも出てきました。とはいえ、2013年12月、米国国務省ハーフ副報道官は、地位協定の改定には応じないと明言し、日本政府と米軍の当局者は共同で無許可者の立ち入りの規制を行うとしただけで、墜落した機体の残骸や破片を米軍の財産とみなし、日本政府や自治体の警察、消防が手を出せないことに変わりはなく、本質は今でも変わっていません。
相模原にある米軍施設で今月に起きた爆発火災、先月にあったうるま市での訓練中の米軍ヘリコプターが墜落した事故のいずれも、原因究明は日本側では行えない状況です。武蔵野市の上空は横田空域とされ、日本の民間機が自由に飛べないのに米軍機は自由に飛べることもあり、このように沖縄ほどとはいえないものの、基地や米軍機への不安は同じようにあります。輸送機の部品落下事故が頻発していることを受け、東京都知事と周辺6自治体は要請活動を続けています。米軍基地問題は、武蔵野市民にとって決して人ごとと考えるべきではありません。国は、住民や地元自治体、議会の意見を尊重すべきです。
理由の2つ目として、意見書の提出を求める陳情には、辺野古に新基地を建設しなければならないのでしょうかと問いかけがあったように、新基地が必要なのかと疑問を持つからです。外交、安全保障は国の専権事項であり、国民と地方議会は静かに見守れとされてきました。しかし、国全体で考えるべき重要なことであるならばなおさら、基地のない武蔵野市民も沖縄に基地を押しつけてきた側の人間として真剣に考えなくてはなりません。普天間基地のある宜野湾市では、市が独自に米軍の計画を調査し、沖縄海兵隊のほとんどをグアム島に移転する計画があり、普天間基地も辺野古もほとんど必要ないと指摘しています。米・太平洋海兵隊司令官のインタビューから、沖縄から戦地へ運ぶ輸送手段がないことがわかり、沖縄に海兵隊を配備する必然性はないとの指摘も考えれば、そもそもは普天間基地自体が不要となります。
さらに、辺野古への新基地建設は、普天間基地の危険除去のためだとされていますが、沖縄県公文書館に保管されている海軍施設マスタープランを沖縄の研究者が調べたところ、1966年時点で既に辺野古に軍港をつくり弾薬庫を設け2本の滑走路を持つ基地構想があったことがわかっています。つまり、1996年のSACO(沖縄に関する特別行動委員会)合意に基づいて普天間返還が決定し、代替施設として辺野古に新基地を建設することになった、普天間基地による危険除去をするために辺野古移設が出てきたように聞いてきましたが、辺野古新基地はベトナム戦争当時からあったプランであり、普天間基地の縮小どころか拡充になってしまうことになります。辺野古のある名護市の稲嶺市長は、2014年11月にオバマ大統領に新基地建設の断念を求める書簡を送付していますが、その書簡には、県民を対象にした世論調査では70%以上が新たな軍事基地の建設に反対していて、キャンプ・シュワブのゲート前や周辺の会場では、連日多くの人々が海上保安庁や防衛局の強権的で違法とも思える取り締まりの中で抗議の声を上げていることなどを日本政府からきちんと伝達されているでしょうかと問いかけていました。そして、民主主義国家の先導者としてこの問題と真摯に向き合い、私たちの子や孫たちが当然享受すべき輝かしい未来を取り上げないでくださいと訴えています。
民主主義とは民意を尊重することです。日本が民主主義国家であれば、まずは沖縄県民の民意を尊重して、沖縄の基地をどうすれば減らせるのか、県民の負担が少なくなるのかを政府は第一に考えるべきです。そのために、まずは辺野古新基地の建設をすべきではありません。まして強行することはあってはならないことです。このように考え、賛成の討論とします。

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